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お遍路ガイド

四国遍路と高野山

四国遍路の「同行二人」とは、お遍路に付き添って弘法大師がいつも一緒に修行を手助けしてくれている、という考え方による。四国八十八カ所を巡り終えたら、高野山の奥の院へお参りする。その理由は、高野山が大師入定の地であるため、大師に四国遍路の結願をお伝えすることにある。

高野山の歴史

高野山弘仁七年(816)、唐より帰国した空海が、嵯峨天皇より真言密教の道場として高野山を賜ることに始まる。九世紀末に空海の後継者の真然(しんぜん)や実恵(じちえ)の時代に伽藍が整い、その後、鎌倉時代に幕府の援助もあり、現在の体裁となる。現在では117の寺院、僧坊をはじめ、1,000戸の商家と4,000人の人々が山上に住み、町の機関はこの山上におかれ、日本国内随一の宗教都市を形成している。

高野山のみどころ

高野山金剛峯寺

真言宗総本山で、もとは高野山一山の総称であった。山上の地はすべて金剛峯寺が所有し、高野山全体を統括する。高野山真言宗の座主として一切の宗務をつかさどる宗務所があって、国内および海外の末寺4,000ヶ所、1,000万の大師信徒の信仰の中心となっている。建物は文久三年(1863)に再建されたものであるが、創建当時の様式を伝え、内部の部屋、絵画、庭園などみどころが多い。2004年には、紀伊山地の霊場と参詣道として世界遺産に登録された。

奥の院

奥の院奥の院は、承和二年(835)に大師が入定した御廟を中心とした聖域である。一の橋から続く墓石群を経て、灯籠堂、御廟までの区域を指す。墓石群は、徳川家康が菩提所としたため、全国の諸大名が競って菩提寺とし、高野山に建碑したこともあり、20万基を超えるといわれる。灯籠堂には、長和五年(1016)高野の復興を祈念した貧女の一灯、寛治二年(1088)白河法皇が献じた白河灯、近年献じられた昭和灯がともる。御廟は、弘法大師空海の墓所である。延喜二十一年(921)、空海に弘法大師号が贈られ、またその入定にまつわる伝説から「お大師さま」として高野の山に今も行き続けているという信仰がある。

 

境内や道中での作法

境内の通行

山門や石段、参道も全て左側を歩きます。納礼箱や賽銭箱は一段高い所にありますが、左から上がり、時計回りに下ります。

賽銭

投げ入れるのではなく、ご本尊様やお大師様にお受けいただく、感謝の気持ちで賽銭箱に入れます。

お参り

お勤めは迷惑にならない場所で行いましょう。賽銭箱の前で祈ると、後から来られたお遍路さんの妨げになります。

トイレ

輪袈裟、菅笠、納経帳、数珠などを持ち込まないようにします。ご本尊様やお大師様を不浄にお連れすることになります。白衣の背中にも「南無大師遍照金剛」とあります。何も書かれていない白衣であれば大丈夫です。

 

お遍路用品

普段着でもかまいませんが、下記が伝統的なスタイルです。この中でも、金剛杖、納札、納経帳あたりは持つ人が多い。
これらを身につけていれば「お遍路さん」として受け入れられ、道を教えてもらい、あたたかいあいさつを交わすこともできるでしょう。一番札所 霊山寺で全てを揃えることができるほか、各札所にて売られているところも多くあります。

①菅笠
(すげがさ)

日よけや雨具に最適。お勤めの時のほか、お堂の中や僧の前でも笠をとらなくてもよい。

②白衣・白装束
(びゃくえ・しろしょうぞく)

清浄無垢な姿を表し、かつては、どこで死んでもかまわないという覚悟の死装束を意味したとか。

③数珠
(じゅず)

最も身近な仏具です。これを持って仏さまに手を合わせれば、煩悩が消滅し、功徳を得られるといわれています。

④持鈴
(じれい)

正式な読経では持鈴を振る。

⑤頭陀袋
(ずだぶくろ)

経本や納経帳のほか巡拝に必要なものをいれる。

⑥輪袈裟
(わげさ)

首からかける略式の袈裟。トイレに入る際は首から外すべき、とされています。

⑦金剛杖
(こんごうづえ)

お遍路を導く「弘法大師」の化身といわれる。かつては、行き倒れたお遍路の墓標の代わりに立てられたそうです。

お遍路装束





 
納札
(おさめふだ)

住所・氏名や願いごとを書き、本堂と大師堂に納めます。お接待のお礼にも渡します。

納経帳
(のうきょうちょう)

札所にお参りした証として、各札所の納経所で墨書・朱印をいただく。

 

お遍路用語

同行二人

お遍路さんとはその人個人ですが、常に弘法大師がみまもってくれていて、「お大師様と二人連れ」と言う意味。

真言
(しんごん)

密教において仏様毎にあるサンスクリット語(梵語)の呪文。

結願
(けちがん)

88の札所すべてに参り終えること。

先達
(せんだつ)

遍路を案内する、結願を数回した遍路経験者で四国88カ所霊場会が認定します。

通し打ち
(とおしうち)

88カ所を1回でまとめて巡拝すること。

一国参り
(いっこくまいり)

四国4県を県別に4回に分けて巡拝すること。

お礼参り
(おれいまいり)

結願後、最初の札所まで戻ること。また、結願の報告をするために高野山に参詣すること。これを終えると満願(まんがん)となります。

ご詠歌
(ごえいか)

お勤めの最後に謡う和歌。経文読経と同じ効果があるとされています。

遍路ころがし
(へんろころがし)

遍路道に点在する急な坂道の連続する難所。

お接待
(おせったい)

地元の人々が食べ物などを提供すること。援助であるだけではなく、お接待をした人はお遍路さんにその人の思いを託す意味もあります。

打つ
(うつ)

札所に参ること。現代の納札は紙ですが、昔は木や金属で、それを山門やお堂に釘で打ち付けたことが由来です。

区切り打ち
(くぎりうち)

1度に全ての札所を回らずに、数カ所ごとに札所を分けて巡拝すること。

逆打ち
(ぎゃくうち/さかうち)

番号と反対まわりに巡拝すること。案内板は1番霊山寺から88番大窪寺まで時計回りに順番に回る「順打ち」用に表示されているので、順打ちの3倍難しいとされています。また弘法大師が順打ちなので、逆打ちは弘法大師に会える機会が増えるともいわれます。